モップに体重を預けながら、原稿用紙を読み上げてる一人の女性が居た。



「こんにちは、私の名前は。ホスト・ボンゴレでアルバイト(主に清掃)をしています。何故ホストクラブでバイトをしているのかと言いますと・・・これには深い訳がありまして」
「無駄に長い」
「もう少しですから我慢して下さい。詐欺られたんです私!前やってたバイトが首になっちゃってピンチで思わずギャラが高い広告に惹かれてしまったのがいけないのですが・・・仕事がここまで大変だとは広告には書いていませんでしたよ!?事実を偽ることは罪ですよねっ」
「言いたいことはそれだけかい?」



はようやく己の目の前にいる雲雀恭弥(ホスト)に気付いた。
文字では表現不可能な叫び声をあげると、は猛スピードで後ずさった。
常装備のモップは腕に抱えたままだ。



「うううそ!いつから居たんですかっていうかいつから聞いてたんですか恭弥サンっ!」
「最初から」
「そんなーっ!今さっきのは聞かなかったことに、」
「何言ってたの?」
「・・・労働組合にここの重労働さ加減を訴えかけようかなーなんて・・・あは・・・」
「僕たちを告発するつもりだったのかい?」



目元を険しくさせる黒髪の美丈夫。
の笑顔は先程の120%増しで引きつった。
(告発ってそんなマジにならないで下さいよ!)



「あのさっきから恭弥サンの台詞が疑問型で怖いんですが・・・いえちょっとした出来心だったんです・・・」
「大体清掃のどこが大変なの?」



(この人意図して疑問文にしたー!)



「・・・清掃は別に大変ではないのですが」
「それなら良いんじゃないの。それ以上ぐだぐだ言うと咬み殺すよ」



雲雀恭弥が背を向けると、はがっくりとうなだれた。
(清掃だけなら良かったのに・・・雲雀サンのお世話係なんて身がもたない!)









「ねぇちゃん。労働組合に俺らを告発しようとしてた、って雲雀先輩が言うんだけど」
「(ゴフゥ!)綱吉クン!そんなの真に受けないでねっ」
「だけどちゃん、実際に大変でしょ・・・雲雀先輩のお世話係だなんて・・・ごめんね、リボーンのヤツがいきなり決めて」
「いえ綱吉クンは悪くないし・・・」

「雲雀先輩」
「はいっなんでしょうか雲雀サン!」
「ちょっと来て」
「へーい・・・じゃあまた後でね綱吉クン」
「・・・大変そうだなぁちゃん」
「忙しいのはいいことだぞ」
「リボーン!いつから居たんだお前!ってかちゃんなんだか可哀想だ!」
「いいんだぞ。ヒバリはに惚れてるからな」
「・・・そうなの・・・?」


清掃員は憂鬱に笑み、