「名前はなんだ?」
「、です」
「採用」
*
「ぇえええええ!?」
布団を押し退け、がばっとは起き上がった。
カーテンの隙間から朝日がさしこんでいる。
それを見て、はほっと息をつく。
「ゆ、夢・・・私はまたあの日の夢を見てしまった・・・フフ、フフフ」
の台詞の最後の方は謎の笑いになっていた。
「はーぁ」
ふらふらとしながらはベッドから出ようとし、
「・・・え!?」
出れなくなってしまった。
「ななななんでここに恭弥サンがっ」
ホストクラブ・ボンゴレのホスト、雲雀恭弥が己の隣で熟睡している。
守は自分の目を疑った。
「・・・き、昨日の夜は・・・普通にボンゴレで掃除して、帰ってきて、シャワー浴びて、寝た・・・?」
雲雀サンとはボンゴレで別れたっきりだったんですが、とはこめかみを押さえる。
「い、いったい何が」
「朝からうるさいよ」
むくっと雲雀恭弥が起き上がる。
傍目から見ても不機嫌さ10%増しだ。
(ああやっぱり寝起きは機嫌が悪いんですね雲雀サン!まぁ想像はついてたけど!)
「あ、の」
「ああそれから。心の中ではまだ雲雀って呼んでるでしょ、ばれてるよ」
何故貴方がここにいるんですか――そう尋ねようとしたは、出鼻を挫かれた。
(心の中って――なんで分かるのー!?)
「なんとなく」
は肩を落として布団に突っ伏した。
一方、ベッドからはい出した雲雀恭弥は、の後頭部を見下ろしながら言い放った。
「いいの?そんな悠長にしてて」
「悠長・・・!それはどういう意味ですか」
「草食動物が、がなかなか来ないって言って僕が君を迎えに来ることになったんだ」
「それで、何故、部屋に」
「合鍵ぐらい持ってるに決まってるだろう?」
雲雀恭弥はどこからか鍵を取り出す。
はがくっと首を真下に傾けてしまった。
(私にプライバシーはないのか・・・)
「うん」
心中を察して、平然と頷き、雲雀恭弥は話を続けた。
「で、僕が迎えに来たはいいものの、・・・があまりにも気持ちよさそうに寝てるから、僕も寝ちゃったんだよね」
「・・・そんな」
馬鹿な、と言おうとしてふとは時計を見た。
「ごごさんじ・・・くっ、日曜日は稼ぎ時なのにっ・・・」
(うーっ雲雀・・・じゃなくて恭弥サン!どうして私と一緒に寝ちゃうのよーっ)
「こないねーちゃん」
「ヒバリも戻ってこねぇし。何かあったのかもな」
「山本もそう思う?」
「大丈夫っスよ!どうせ清掃員がヒバリの野郎に振り回されてるだけです!」
「獄寺くん・・・だから心配なんだけど、ね」
「ん?ヒバリのバイクの音じゃねーか?」
「二人が来たぞ」
「リボーン。」
「はこの世の終わりみたいな顔をしてるぞ」
「えぇー!?や、やっぱりお世話係のバイト料金も上乗せしてあげよ・・・。」
清掃員は悲嘆に暮れ、